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FAQ

見学者の方や、年に一度行われている特別公開等でよく出される質問の一部にお答えします。

全般

なぜこれらの望遠鏡は野辺山に建設されたのですか

観測しているミリ波の電波は大気中の水蒸気に吸収されて弱くなるため、標高が高くて水蒸気の少ない野辺山が選ばれました。また、まわりを山に囲まれているため、都会からの人工電波がさえぎられ、宇宙からの微弱な電波をとらえるのに適しています。

これらの望遠鏡で星を見ることはできますか

国立天文台野辺山では、電波望遠鏡を使って宇宙や太陽の姿をとらえていますが、電波は人の目で見る事はできないので電波望遠鏡を使っても宇宙からの電波を直接目で見る事はできません。(観測者は、観測時には望遠鏡を制御しながら、計算機等で処理された信号をみて実際に観測が実行できているかをチェックしています。)

いつ観測しているのですか

45m電波望遠鏡やミリ波干渉計によるミリ波の電波の観測は、大気中の水蒸気の少ない11月から5月まで行われています。その間は昼間も観測ができるので、一日中観測を行っています。 もっと長い波長(センチ波)の観測は、水蒸気の影響を受けにくいので夏期に観測することもあります。太陽の観測は日中のみですが1年を通じて行っています。

アンテナはなぜ白いのですか

物体は光を吸収して暖められますが、その吸収の度合いはその物体の色に強く依存します。 黒ければ黒いほど物体は光を吸収して暖まりやすく、 白いものは大半の光を反射し暖まりにくいのです。電波望遠鏡の場合、アンテナが暖められるとゆがみが生じて観測にさまざまな悪い影響が出るので、白く塗られています。

アンテナは何種類あるのですか

宇宙の電波が発見されてからさまざまなアンテナが作られています。アンテナが効率よく電波を集めるためには、観測したい電波の波長より大きな穴や凸凹を持ってはいけません。しかし、この条件は波長が数メートルもある電波の場合は数センチ程度の穴があってもよいことを示しており、長い波長を観測するアンテナは当天文台にあるアンテナとは形がずいぶん異なります。ミリ波の観測にはパラボラアンテナが もっとも効率よい形と考えられ、広く一般的に使われています。

雷は落ちませんか

アンテナの先に避雷針がついていますが、一度大きな雷が落ち、アンテナの一部が壊れたことがあります。

どのくらいの地震まで大丈夫ですか

望遠鏡はかなり大きな地震まで大丈夫ですが、人間が感じないくらい弱い地震でも観測が妨げられることがあります。

宇宙人と交信しているのですか

地球外知性体の研究方法はこの数十年間でずいぶん変わってきました。天の川の星と星との距離がとても離れているので(数光年)、現在は、電波望遠鏡で自然現象では説明できない信号を探す(受信する)方法がとられています。このような研究にはとても長い観測時間と特別な受信機が必要なため、現在、世界的にもごくわずかな天文台で行われているだけです。なお、野辺山宇宙電波観測所では現在このような研究は行っていません。

宇宙人はいるのでしょうか

地球外生命体の探査については、太陽系外惑星の探索や、火星や小惑星などでのサンプルリターンなどが、地球外知的生命体の探査については、電波、または近年は可視光にて地球外知的生命体から発せられた電波やレーザー光を検出する試みなど、様々な形での科学的アプローチがなされていますが、現在のところ確実な証拠は得られておりません。

UFOは存在しますか

UFO (未確認飛行物体)はそれこそ未確認であるため、存在するとも存在しないとも言い切れません。明るい光をみた場合は、確認されているいくつかのものかどうかチェックする必要があります。チェックするものとしては、1. 木星、金星などの惑星、2.飛行機雲、3.人工衛星、4. 流れ星、5.サーチライト などです。たいていの場合は、これらのどれかに対応します。詳しくは、国立天文台のホームページにある「明るい光を見たのですが、なんだったのでしょう?」をご覧ください。

国立天文台で働くにはどうしたらいいのですか

大学や大学院で天文学や物理学などを学んで研究者として働く道と、試験を受けるなどして技術者として認められ、アンテナやその他の観測装置を 作ったり、操作したりする専門的な技術者として働く道とがあります。

国立天文台とJAXAは何が違うのですか

どちらも宇宙について調査、研究を行うという点では同じです。しかし、その手段や目的が異なります。
国立天文台は主に地上にある様々な望遠鏡を使って宇宙のしくみや現象といった謎を解明しようとする機関です。45m電波望遠鏡も国立天文台の施設になります。すばる望遠鏡やALMAも国立天文台の施設であり、それぞれ、野辺山宇宙電波観測所、ハワイ観測所、チリ観測所という国立天文台のプロジェクトが管理しています。
一方、JAXAは宇宙航空研究開発機構という名前の示すとおり、宇宙開発や宇宙利用に関するもの全般を行う機関です。つまり、ロケットや人工衛星を使った研究、開発に関するものはJAXAが行います。そのため、小惑星のサンプルリターンとイオンエンジンを使った宇宙航行の確立などを目指した「はやぶさ」はJAXAが行ったミッションです。佐久市にある臼田宇宙空間観測所はJAXAの施設であり、「はやぶさ」のような人工衛星に指令を送ったり、データを受信したりするための通信をしています。
このように国立天文台とJAXAは手段や目的が異なるものの、宇宙の謎を解明するという目的において共通する部分も多くあり、いくつかのプロジェクトやミッションは互いに協力して行っています。

45m電波望遠鏡について

雨が降ったら水がたまりませんか

アンテナのパネルとパネルの間に数mmのすき間があり、そこから雨水が流れるため、アンテナにはたまりません。

雪が降った場合はどうするのですか

アンテナを垂直近くまで傾け、風下に向けて、雪ができるだけつかないようにします。 また、ついてしまった雪は、次の日に太陽の方向に向けてとかします。

これらの望遠鏡を作るのにいくらかかりましたか

45m電波望遠鏡を作るのに約50億円、ミリ波干渉計も含めると約100億円かかっており、 国民一人あたり100円くらいになります。

45m電波望遠鏡を作るのに何年かかりましたか

約5年で、1982年に完成しました。

この望遠鏡ではどれだけ遠くの電波をキャッチできますか

45m電波望遠鏡でいままで観測されたもっとも遠い天体は、BR1202-0725という銀河(クェーサー)で、地球から100億光年以上離れています(我々の銀河系の直径の10万倍)。

45m電波望遠鏡の高さはどのくらいですか

一番高いところは地上からおよそ50mの高さです。また、動く部分の重さはおよそ700トンあります。

もっと大きな電波望遠鏡は作れませんか

電波望遠鏡ではパラボラ面のデコボコの大きさを観測波長に比べて十分に小さくする必要があります。ミリ波望遠鏡の場合、受信感度のよい電波望遠鏡を作るためにはパラボラ面の凸凹を0.1mm以下(一枚の紙の厚さ程度)にしなければならず、現在の世界の技術レベルでも口径50m程度がミリ波用の電波望遠鏡の限界といえます。

45m電波望遠鏡の主鏡パネルの寿命はどのくらいですか

アンテナのパネルは自然現象(台風、雨、雪)や昼・夜の気温の変化や季節の移り変 わり等に耐えながら、いつも観測できる状態になっていなければなりません。そのような状況の中で、現在45m電波望遠鏡で使用されているパラボラ面のパネルはおよそ 5年程度で寿命をむかえます。使えないパネルは観測の行われていない夏の時期に修復・交換を行いますが、かなり大変な作業です。

45m電波望遠鏡を動かすのにどのくらいの電力が必要ですか

45m電波望遠鏡で観測するためにはアンテナを動かすだけでなくて、同時に受信機や分光計、計算機などを使う必要があり、全部の電力を足すと一般家庭の約400世帯分になります。

コンピュータで画像処理して画像を得るのにどのくらい時間がかかりますか

必要な処理時間はデータの量によりますが、現在のコンピュータの能力とここで開発されているデータ処理ソフトの速さから判断すると、数日分の観測データならば1日で処理できます。