宇宙見据える 期待の”複眼”

国立天文台(小平桂一台長)は九日、南米チリの高地に、電波望遠鏡約百台を並べる巨大な観測施設「大型ミリ波サブミリ波干渉計(LMSA)計画」=想像図(国立天文台提供)=を米国、欧州との国際協力で進める構想を明らかにした。日本学術会議で九日、始まったLMSAに関する国際シンポジウムの席上、欧米の研究者に提案。協議機関を設けて、来年夏ごろまでに計画を具体化したいとしている。
宇宙からのサブミリ波を観測して、多数の望遠鏡で高い分解能を実現できれば、太陽系以外の惑星を直接見つけたり、銀河の初期の姿を解明したりする成果が期待できる。
総工費は約一千億円。日米欧で三分の一ずつ負担する方式が有力だという。
国立天文台は昭和六十二年ごろから口径十メートルの電波望遠鏡を五十台並べるLMSAを計画。南米チリの北東部、アンデス山脈の標高約四千八百メートルの高地を建設候補地として調査を進めていた。
(出典: 産経新聞 1998年11月10日 [配信: 共同通信])
※この記事は産経新聞社および共同通信社の許諾を得て転載しています。
聴いてごらん 星のささやき
そこに銀河の真実が輝いている

チリ高地に日米欧の国際協力で建設の構想が進んでいる電波望遠鏡群の想像図(国立天文台提供)
国立天文台(東京都三鷹市)は九日、日米欧が共同で大規模な電波望遠鏡「大型ミリ波サブミリ波干渉計」をチリ北部の高山砂漠地帯に建設する構想を発表した。三十光年以内の惑星発見が期待でき、銀河形成のなぞの解明にもつながるという。同日から東京で始まった天文学のシンポジウムで、欧米の担当機関に提案し、来年夏ごろまでに計画を具体化したい、としている。
サブミリ波干渉計は、これまでにない数百ギガヘルツの周波数の電波を観測する。構想では口径十メートル前後の電波望遠鏡百個程度を並べ、これまでのハッブル宇宙望遠鏡や、日本がハワイに建設したすばる望遠鏡に比べ十倍高い分解能をめざす。
銀河や原始惑星系の誕生をみるには、低温の星間物質が放つサブミリ波を観測することが不可欠という。
これまで日米欧それぞれが、チリ北部に干渉計の建設を検討してきた。標高五千メートルで空気のゆらぎが少なく、しかも十分な平地があり、観測しやすいという。合同でたくさんの望遠鏡を建設すれば、観測能力は大幅に向上する。建設費の日本負担分は三百億ー四百億円程度が見込まれる。
国立天文台の石黒正人教授は「日本主導で国際プロジェクトを実現させたい。二〇〇二年に建設を開始し、二〇〇四年には部分的な観測を始めたい」と話している。
(出典: 東京新聞 1998年11月10日)
※この記事は中日新聞社東京本社の許諾を得て転載しています。
次期大望遠鏡 日米欧共同で
(出典: 朝日新聞 1998年11月10日)
※この記事は朝日新聞社の許諾を得て見出しのみ転載しています。