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データリダクション

ここでは、NROの計算機でリダクションを行う手順について述べます。 リダクション環境のExport版については Export版NOSTARのページ をご参照ください。

リダクションソフト起動

解析サーバ(vc06x1)にログインし、 「nostar」とタイプしてリダクションソフトNOSTARを起動します:

yourpc{z6500hg}101: ssh -X vc06x1
z6500hg@yourpc's password: 
Last login: Fri Nov 10 17:19:54 2006 from 
vc06x1{z6500hg}101: nostar

Group(アカウント名)とProjectを入力して「Start」するとボタンパネルが開きます。

Fig. 4-1: Startup screen
図4-1:リダクションソフトの起動画面。

Fig. 4-2: Button panel
図4-2:リダクションソフトのボタンパネル。

Split

生データには、観測に使用したすべての分光計(A1〜A25)のデータがまとめて書かれています。 まず、Splitコマンドによって分光計ごとにデータを分割します。 この「分割後生データ」は /home/GROUP/PROJECT/otfdata/split 配下に生成されます。 生データのファイル名は 指示書名.天体名.観測日時.分光計使用アレイ数.N で、 分割後生データのファイル名は 指示書名.天体名.観測日時.分光計使用アレイ数.N.分光計名 (例:klotf.OriKL.20050131204055.25.N.A01)になります。

ボタンパネルの「Split」をクリックすると、図4-3のようなウインドウが現れます。 「Add File(s)」または「Wildcard」ボタンを使ってsplitしたい生データをリストに追加し、 「Execute」すると分割後生データが /home/GROUP/PROJECT/otfdata/split に書かれます。

Fig. 4-3: Split
図4-3:Split画面。

Scale

BEARSによるデータなど、データの強度に定数(スケーリングファクター)を掛けたい場合にはタスク「Scaling」を使います。 このタスクは、分割後生データ(ベースラインを引いた後でもよい)に対して用います。 スケーリングファクターの値はデータヘッダ「MLTSCF0」に格納され、 タスク「Show Header」で確認できます。

ボタンパネルの「Scaling」をクリックすると、図4-4のようなウインドウが現れます。

Fig. 4-4: Scale
図4-4:Scale画面。

「Add File(s)」または「Wildcard」で分割後生データを一つまたは複数選択します。 「Search & Add」をクリックすると、他の分光計のデータが自動的に追加されます。 「A1」−「A35」の必要な欄にスケーリングファクターの値を入れて「Execute」すると データにスケーリングファクターが適用されます。

Base

分割後生データに対してBaselineを引きます。 ファイル名は 指示書名.天体名.観測日時.分光計使用アレイ数.アレイ名.base (例:klotf.OriKL.20050131204055.4.A01.base)になります。 Baselineを引く前の分割後生データは消去されます。 ベースラインの引かれていない分割後生データは マップ作成時にはスキップされます。

ボタンパネルの「Baseline」または「Base (Batch)」を使用します。

Baseline

ボタンパネルの「Baseline」をクリックすると図4-5のファイル選択画面が現れます。 「File」で分割後生データを一つ選択して「Load」するとGUI画面(図4-6)が開きます。

Fig. 4-5: Baseline
図4-5:Baseline ファイル選択画面。

画面右側にデータが表示され、左側で諸パラメータを設定します。 データはスキャン1列ごとに表示されます。 上のパネルは1列を平均したラインプロファイルで、 下のパネルは横軸に速度(またはチャネル・周波数)、 縦軸にスペクトル番号をとった一種の位置−速度図です。

Fig. 4-6: Baseline
図4-6:Baseline画面。

Base (Batch)

ボタンパネルの「Base (Batch)」をクリックすると図4-7の画面が現れます。 「Add File(s)」、「Search & Add」、「Wildcard」で分割後生データを追加してください。 「function type」にフィッティング関数の種別とパラメータ(多項式の次数または正弦波の波数)、 「fitting range」にベースラインレンジと単位を指定し、 「Exec」するとベースラインフィットが実行されます。

Fig. 4-7: Base (Batch)
図4-7:Base (Batch)画面。

Flag

(もし必要があれば)「Flag」を使って質の悪いデータにフラグを立てます。 フラグを立てたデータは、マップ作成時にスキップされます(データ自体が消えるわけではありません)。

ボタンパネルの「Flag」をクリックすると、ファイル選択/オプション設定画面(図4-8)が現れます。 「File」で分割後生データを一つ選択してください(他の分光計のデータも同時に処理されます)。 このタスクではデータを時系列で(QLOOKと同様に)積分したものを表示しながら 処理を進めますが、何秒分のデータを積分するかを「Time averaging」で指定します。 「Divide each scan into」では、各スキャン列を整数個に分割します。 「Number of spectra」では、スキャン列の区切りに関わりなく、先頭から順に指定した個数ずつのデータを束ねて表示します。

「Load」を押すと、表示用の一時ファイル(拡張子".sp")の作成が始まり、しばらく待たされます。 過去に作成した一時ファイルが残っていれば、それを使って処理を進めます (そのため、quitしても一時ファイルは消去されません)。

Fig. 4-8: Flag
図4-8:Flag ファイル選択画面。

一時ファイルの作成が終わると、GUI画面(図4-9)が開きます。 ウインドウ右側にスペクトルが表示され、フラグの立ったスペクトルには×印が付きます (積分区間の一部のみにフラグが立っている場合には斜線が表示されます)。

スペクトルをクリックしてフラグのON/OFFを切り替えます。 スペクトル表示領域にマウスカーソルが乗っている状態では、以下のキーボードショートカットが使用可能です:

Fig. 4-9: Flag
図4-9:Flag画面。

Map

ベースラインを引いた分割後生データにconvolutionをかけて マップ(FITSキューブ)を作成します (「はじめに」を参照)。

ボタンパネルの「Make Map」をクリックすると図4-10のファイル・ディレクトリ選択画面が現れます。 「Add File/Dir」または「Wildcard」で(ベースラインを引いた後の)分割後生データ、 または分割後生データをまとめたディレクトリを追加してください (ディレクトリ指定を推奨。ディレクトリを指定するには、 ファイル選択ダイアログで目的のディレクトリまで移動した後、 何も選択しない状態で「Open」ボタンをクリックします)。 「Position map type」で表示するポジションマップの座標種別を選択後、 「Load」するとGUI画面(図4-11)が開きます。

Fig. 4-10: Make Map
図4-10:Make Map ファイル・ディレクトリ選択画面。

Fig. 4-11: Make Map
図4-11:Make Map画面。

Make Mapを実行すると、出力FITSファイルhoge.fitsのほかに 一時ファイル hoge.fits.grid、 履歴ファイル hoge.fits.his、 マップの各グリッドのrms値が書かれた2次元FITS hoge.fits.rms.fits が作成されます。 ただしhoge.fits.rms.fitsに書かれた値はあくまで目安で (実際より小さめの値を出す傾向があります)、 最終的にはデータの質の判断は出力FITSキューブ自身から行ってください。 一時ファイル".grid"は(現時点では)使い道のないファイルですので 消去してかまいません。

Basket-Weave

Scanning effectを除去するため、 (ほぼ)直交する2方向のスキャンからそれぞれ作成したFITSキューブを Emerson & Gräve (1988)の方法 (マップをフーリエ変換してscanning effectにマスクをかけ、 重み付き平均して逆フーリエ変換)で処理します。 二つの入力FITSファイルの座標軸は、まったく同じでなければならない (すなわち、NAXISi, CRVALi, CRPIXi, CDELTi, and CROTAi の値が同じでなければならない)ことにご注意ください。

ボタンパネルの「Basket-Weave」をクリックすると図4-12のようなウインドウが現れます。

Fig. 4-12: Basket-Weave
図4-12:Basket-Weave画面。

コマンドラインによるリダクション

所外からネットワーク越しに接続する場合など、 以下のようにしてコマンドラインでリダクションを行うことができます。 リダクションには、名前が「otf_」で始まるコマンド群を使用します。 コマンドの所在は/home0/otf/bin/ です。 解析サーバ(vc06x1)に リモートログインしてから実行してください。

Split

otf_split 生データ

とするとSplitが実行されます。 分割後生データの出力先は環境変数SPLIT_DATA_HOMEで規定されます。 この環境変数が未定義だと /home/GROUP/PROJ/otfdata/split/ が使われます。出力先ディレクトリが存在しないとエラーとなるので、なければあらかじめmkdirしておいてください。

(例) otf_split /home/z6500hg/proj1/otfdata/raw/klotf.OriKL.20050131204055.4.N

Scale

otf_scale 分割後生データ スケーリングファクター モード

とします。 モードは"r"か"m"のいずれかです。 r (replaceの略)とすると与えたスケーリングファクターの値でヘッダ"MLTSCF0"が上書きされます。 m (multiplyの略)とすると与えたファクターが現在設定されている"MLTSCF0"の値に掛けられます。

(例) otf_scale /home/z6500hg/proj1/otfdata/split/klotf.OriKL.20050131204055.4.N.A01 1.42 r

Base

otf_base 分割後生データ 開始SP# 終了SP# フィッティング関数種別 範囲1開始チャネル 範囲1終了チャネル 範囲2開始チャネル 範囲2終了チャネル 範囲3開始チャネル 範囲3終了チャネル 範囲4開始チャネル 範囲4終了チャネル 範囲5開始チャネル 範囲5終了チャネル 範囲6開始チャネル 範囲6終了チャネル 多項式の次数または正弦波の波数

とします。 フィッティング関数種別には"polynomial"または"sincos"を指定します。 "sincos"の場合、波数には複数の値をスペース区切りで指定できます。 ベースライン範囲の指定はチャネル単位でしかできないことにご注意ください。 出力先ディレクトリは環境変数OTF_BASE_DIROで規定されます。 この環境変数が未定義だとエラーとなるので、

setenv OTF_BASE_DIRO /home/GROUP/PROJ/otfdata/split

としておいてください。

(例1) otf_base /home/z6500hg/proj1/otfdata/split/klotf.OriKL.20050131204055.4.N.A01 1 9000 polynomial 150 250 750 850 0 0 0 0 0 0 0 0 1
(例2) otf_base /home/z6500hg/proj1/otfdata/split/klotf.OriKL.20050131204055.4.N.A01 1 9000 sincos 150 250 750 850 0 0 0 0 0 0 0 0 2.3 3.1 4.2

Map

otf_map 座標系 投影法 投影中心座標X 投影中心座標Y BLC座標X BLC座標Y TRC座標X TRC座標Y Z軸種別 Z軸開始点 Z軸終了点 X軸グリッド数 Y軸グリッド数 X軸グリッド間隔 Y軸グリッド間隔 Z軸グリッド数 Z軸グリッド間隔 SearchingRadius 最小データ数 Convolution関数種別 = 関数パラメータ = 参照周波数 出力ファイル名 入力ファイルまたはディレクトリ名

とします。 出力先のディレクトリが存在しないとエラーになります。 各パラメータの意味および書式は次のとおりです:

(例) otf_map RADEC GLS DEFAULT DEFAULT 05:35:00.0 -05:40:00.0 5:25:00.0 -05:10:00.0 v -100.0 100.0 0 0 6.0 6.0 0 1.0 18.0 1 BG = 2.96 15.12 = 0 /home/z6500hg/proj1/map/klotf.fits /home/z6500hg/proj1/otfdata/split/klotf.OriKL.*.A01.base /home/z6500hg/proj1/otfdata/split/directoryOfBaselinedFiles

2008-06-12 nro45mrt @ NRO