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電波天文学入門

でんぱ天文学のひみつ

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電波も光の仲間

私たちが肉眼で見ることができる「光」は電磁波全体のごく一部でしかありません。レントゲンなどに使う「X線」、日焼けの原因になったり消毒などに使われる「紫外線」、我々私たちの普段目にする「可視光線」、リモコンや暖房などにも利用される「赤外線」、そして携帯電話やテレビなどの情報を遠くへ運ぶ為に使われる「電波」。可視光線以外は私たちの目には見えませんが、すべて光と同じ「電磁波」の仲間です。

電磁波と波長

電磁波はその名前の通り、波の性質を持っています。でも、X線や赤外線などは同じ電磁波の仲間なのに、ずいぶん性質が違いますよね。じつはこうした様々な電磁波で違っているのは、波一つ分の長さ「波長」です(ちなみに、波の山の高さは光の強さに相当します)。X線は短く、紫外線、可視光線、赤外線、電波と順に「波長」が長くなります。たとえば、私たちが普段目にする可視光線の波長は0.00038ミリメートル0.00078ミリメートルぐらい。そして電波望遠鏡が捉える「電波」は、波長が1ミリメートルより長い電磁波です。

あらゆるものは"光って"いる - 電波で星をみる

この宇宙にあるものは、すべてその表面温度に対応した電磁波を出しています。つまり、この宇宙にあるほとんどの天体は電磁波を出している、ということです。もちろん、あなたの体も体温に対応した電磁波を出しています。赤外線カメラで写すと、暗い所でも映像として映し出されるのを見たことがあるかもしれません。あれは人間の体が出す熱に対応した電磁波を捉えています。あるいは、レントゲン写真のようにX線で人の体を見るとX線が皮膚を通り抜け、骨がよく見えます。このように同じものを見ても観測する波長によって見えるものが全然違います。宇宙には数億度という超高温の現象から、絶対零度に近いような超低温の現象まであり、それぞれ様々な波長の電磁波を出しています。私たちの目では捉えることのできない電磁波で宇宙を観測することで、宇宙の現象をより深く知ることができます。

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