国立天文台
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Q&A
Q. 銀河はどのように生まれるの?
...... A. 天文学者も答えを探しているところ。

私たち人間は広大な宇宙に浮かぶ「銀河」という星の集団の中に住んでいます。この銀河はいったいどのようにして誕生し、どのような成長を遂げていくのでしょうか。このような疑問を解決するため世界中の天文学者が日夜研究に尽力していますが、まだはっきりとした答えは得られていません。しかし、最近までの研究で、宇宙のごく初期に小さな銀河の「種」が寄り集まり、星を生み出しながら円盤状となって今日の天の川銀河のような姿になったと考えられています。
Q. 星はどのようにガスからできるの?
...... A. 希薄なガスが凝集した分子ガス雲が重力でつぶれて星が生まれる。

宇宙空間の希薄なガスから星をつくり出すには、ガスが集まりさらに圧縮されなければなりません。はじめは密度の低い希薄なガスしか存在しなくても、ガスはお互いの引力(重力)で引き合い、やがて比較的密度の高いガス雲を生じます。このような密度の高いガス雲は一般に温度が低く、ガスは分子という形で存在しています。この密度の濃い分子ガスが重力によってさらに圧縮され続けつぶれると、星が誕生します。ガスのかたまりから、太陽のような星が生まれるまで、およそ数千万年かかると言われています。
Q. なぜ一酸化炭素分子を観測するの?
...... A. 一酸化炭素分子は星の材料探査の道しるべ。

今回のこの観測で、私たちは一酸化炭素分子(CO)輝線を観測しました。そもそも宇宙に多く存在して星の材料に大きく寄与するのは水素分子(H2)です。したがって、本来ならば水素分子を直接観測したいところなのですが、水素分子は非常に微弱な光しか放たず、とりわけ遠方にある銀河では観測が非常に困難です。そこで、遠方銀河MIPS-J1428の中にある星の材料を探すために、私たちは水素分子の次に多く存在すると言われている一酸化炭素分子が放つ電波を観測しました。一酸化炭素は炭素と酸素がひとつずつ結びついた分子ですが、それがクルクルと回転することによってエネルギーを放出します。私たちはレインボー干渉計をはじめとする電波望遠鏡を用いることで、はるか彼方の宇宙からやってくるこのエネルギーを汲み取ることができるのです。
Q. 塵ってなに?
...... A. 塵は1ミクロン程度の微細な砂粒。

宇宙空間には主に炭素やケイ酸からなる1ミクロン(1000分の1ミリ)程度の非常に微細な砂粒がたくさん浮かんでおり、これを私たち天文学者は「宇宙塵(cosmic dust)」あるいは単に「塵」と呼んでいます。もし銀河がたくさんの塵をまとっている場合、塵の大きさより短い波長の光は吸収・散乱されてしまい、私たちはその「塵の壁」の反対側にある天体(星)を見ることができません。しかし、この「塵の壁」は向こう側の天体(星)から放たれる短い波長の光を吸収して暖まり(それでも氷点下250〜100度!)、今度は「塵の壁」自体が中間赤外線や遠赤外線のやや長めの波長で光り輝きだします。宇宙空間に存在する塵の起源はまだはっきりとは解明されていませんが、星の表面で作られ、超新星爆発などによって宇宙空間に放たれると考えられています。
Q. "星形成率"ってどういうもの?
...... A. ある銀河がどのくらい活発に星を生み出しているか、という指標。

星形成率とは、ある銀河がどのくらい活発に、あるいはどのくらいのスピードで星を生み出しているか、という指標です。もう少し厳密に言えば「1年間に生み出す星の重さの総和」を示します。銀河の誕生や進化は、銀河がガスから星をつくり出すことによって進んでいきます。したがって、ある銀河の星形成率を知ることができれば、その銀河がどのような成長段階にいるのかを推定することができます。このため、星形成率は銀河の誕生と進化を研究する天文学者にとっては非常に大切な指標です。
Q. スピッツァー宇宙望遠鏡とは?

2003年に米国NASAが打ち上げた口径85センチの望遠鏡と2つのカメラ(MIPS, IRAC)・1つの分光計(IRS)からなる宇宙赤外線望遠鏡です。3〜180ミクロンの波長帯(近赤外線〜中間赤外線)での観測が可能です。詳しくはスピッツァー宇宙望遠鏡のサイト(英語)をご覧ください。
Q. チャンドラX線観測衛星とは?

1999年に米国NASAが打ち上げたX線観測衛星。銀河の中心に潜む巨大ブラックホールや超新星爆発が放つ高いエネルギーの光を観測することができます。詳しくはチャンドラX線観測衛星のサイト(英語)をご覧ください。
Q. SMAとは?

2004年に米国スミソニアン天文台がハワイのマウナケア山頂に完成させた口径6メートルのアンテナ8台からなるサブミリ波干渉計です。主に比較的低温の塵や高密度の分子ガスの観測を行い、私たちの天の川銀河をはじめさまざまな銀河で起こる星形成の研究で成果を上げています。
Q. JCMT (ジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡)とは?

1987年にハワイのマウナケア山頂に建設された口径15メートルの単一アンテナを持つサブミリ波望遠鏡です。サブミリ波での電波観測の先駆けで、SMAと同様に比較的低温の塵や分子ガスの観測で成果を上げています。
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