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はくちょう座 X-3 が爆発的にジェットを噴射

小谷太郎 (青山学院大)、宮崎敦史 (国立天文台)、坪井昌人 (JAXA)、遠藤渉 (東大)、河合誠之 (東工大)、久野成夫 (国立天文台)、中西康一郎 (国立天 文台)、山岡和貴 (青山学院大)、米倉覚則 (茨城大)
 ブラック・ホール天体はくちょう座 X-3 は、ときおり電波やX線で明るく輝き、それとともに高温のガスを光速の 1/3 という猛烈な速度でジェット噴射します。爆発的ジェット噴射は 稀で予想の難しい現象ですが、今回、45 m 鏡で捉えることに成功しました (Astronomer's Telegram3130)
図:はくちょう座 X-3 の電波強度。横軸は日数。赤: 43 GHz、緑: 86 GHz、青: 98 GHz。
観測開始から 7 日間は電波強度が 0.2 Jy (ジャンスキー) 以下だが、 9 日目には明るく なって 1 Jy を超えた。 このときガンマ線が AGILE 観 測装置によって検出された。

ジェット噴射を野辺山で検出すると同時に、ガンマ線が放射されたことも確認されました(Astronomer's Telegram3151)。爆発的ジェット噴射がミリ波とガンマ線で同時に観測 できたのは初めてのことで、ジェットの噴射機構の解明につながるデー タです。