ASTE (アステ)とは、Atacama Submillimeter Telescope Experiment (アタカマサブミリ波望遠鏡実験)の略です。波長0.1ミリから1ミリのサブミリ波を観測する電波望遠鏡を、サブミリ波で最高の観測条件を備えた南米チリ北部、標高4800メートルのアタカマ高地に設置し、運用するプロジェクトです。現在、国立天文台野辺山および大学連合(東京大学、チリ大学、名古屋大学、大阪府立大学、茨城大学、北海道大学、慶応大学)と共同で推進しています。このプロジェクトは、世界に先駆けて南天において10メートル級サブミリ波望遠鏡による本格的なサブミリ波天文学を推進するとともに、それを支える観測装置や観測手法の開発を実証することを目的としています。2004年から波長0.87ミリ (周波数350 GHz)で、2010年には波長0.61ミリ (周波数490 GHz) での本格的な天文観測が開始されました。南天にある、我々の天の川銀河系の中心領域や星形成領域、大小マゼラン雲など興味深い天体を精力的に観測する他、遠方銀河に対する観測にも威力を発揮しています。

アステ望遠鏡(ASTE)

サブミリ波干渉計(Submillimeter Array=SMA)

 サブミリ波干渉計は、米国ハーバード・スミソニアン天体物理学センターや台湾中央研究院が運用するサブミリ波での結合型電波干渉計です。口径6mのアンテナ8機からなっており、すばる望遠鏡などと同じ米国ハワイのマウナケア山頂(標高4200 m地点)に設置されています。干渉計という技術を用いることで、最大で509 mの口径を持つ望遠鏡に相当する空間分解能(視力)を達成することが可能です。サブミリ波干渉計のホームページはこちら(英語ページ)

ミリ波干渉計(Combined Array for Research in Millimeter-wave Astronomy=CARMA)

 ミリ波干渉計CARMAは、米国カリフォルニア大学、カリフォルニア工科大学、シカゴ大学、イリノイ大学、メリーランド大学からなる大学連合が運用するミリ波での結合型電波干渉計です。口径10 mのアンテナ6機、口径6 mのアンテナ9機、口径3.5mのアンテナ8機からなっており、米国カリフォルニアのイニョー山地(標高2200 m地点)に設置されています。波長7, 3, 1.3 mmのミリ波帯の観測で最大2kmの口径を持つ望遠鏡に相当する空間分解能を達成します。ミリ波干渉計CARMAのホームページはこちら(英語ページ)

カリフォルニア工科大学サブミリ波望遠鏡(Caltech Submillimeter Observatory=CSO)

 カリフォルニア工科大学サブミリ波望遠鏡(CSO)は、米国カリフォルニア工科大学が運用する口径10 mのサブミリ波望遠鏡で、すばる望遠鏡と同じ米国ハワイのマウナケア山頂(標高4200 m地点)に設置されています。先駆的な観測装置を搭載し観測しており、今回の観測に用いたミリ波帯超広帯域分光計Z-Spec(詳細はこちら;英語ページ)もその1つです。CSOのホームページはこちら(英語ページ)。