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オリオン大星雲で、ねじれながらくるくると回転している特殊な有機分子(ギ酸メチル) が見つかった(2007-03-22の記事の続報)

 オリオン大星雲からは、正体不明の多くの電波がやってきます。ギ酸メチルという有機分子(化学式:HCOOCH3)が、図のように大きくねじれながら、さらに分子全体が回転している特別な状態(今回の状態は、「第2ねじれ振動励起状態」といいます)にあるときに出す電波が、正体不明の電波の一部(約 20 本)と一致しました。そのため、まだ正体のわからない電波のある部分も、このように大きくねじれながら回転するギ酸メチルやその他の分子による可能性が、さらに高まってきました。この結果は、富山大学と国立天文台の共同研究によるものです。
(出版論文: Takano et al. (2012) PASJ, 64, 89 参照、関連記事(2007-03-22)

図: オリオン大星雲とギ酸メチル(ねじれの動きを模式的に示しています)