特別公開2023 オンライン
オンライン講演会
宇宙のこと・最新鋭の装置や最新の成果を研究者がわかりやすく紹介します。
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午前の部:「電波天文学を知ろう!」[ 対象:小学生から ]
7/22(土) 10:30 〜 12:00

7/22(土) 10:30 〜 12:00
講演プログラム (youtube配信)
司会者 | 時間 | タイトル | 発表者 | |
竹川俊也 | 10:30-10:35 | ![]() |
竹川俊也 下井倉 ともみ 西村 淳 |
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10:35-10:50 | ![]() |
下井倉 ともみ (大妻女子大学) |
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10:50-11:10 | ![]() |
西村 淳 (野辺山宇宙電波観測所) |
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11:10-11:20 | 休 憩 | |||
竹川俊也 | 11:20-11:40 | ![]() |
村瀬建 (岐阜大学) |
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11:40-12:00 | ![]() |
宮本祐介 (福井工業大学) |
午後の部:「ヨンゴー研究発表会」 [ 対象:一般 ]
7/22(土) 13:30 〜 16:15

講演プログラム (youtube配信)
司会者 | 時間 | タイトル | 発表者 |
竹川俊也 | 13:27-13:30 | ![]() |
竹川俊也 下井倉 ともみ 西村 淳 |
13:30-14:00 | ![]() |
金子美由起 (慶應義塾大学) |
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14:00-14:30 | ![]() |
酒見はる香 (鹿児島大学) |
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14:30-15:00 | ![]() |
河野樹人 (名古屋市科学館) |
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15:00-15:15 | 休 憩 | ||
竹川俊也 | 15:15-15:45 | ![]() |
藤田真司 (東京大学) |
15:45-16:15 | ![]() |
前田郁弥 (東京大学) |
「夜空を見てみよう」
講師紹介
下井倉ともみ(大妻女子大学:准教授)
私たちが住む銀河系では、どのように星が誕生していくのかを研究しています。そのために、様々な望遠鏡を用いて星が誕生する場所を観測しています。また、研究で得た結果を用いて、宇宙をわかりやすく理解してもらうための教材制作も行っています。
instagram: shimoikura_lab
講演概要
空に輝く天体はどのような姿をしているのでしょう。太陽系にはどのような天体の仲間がいるでしょうか。一緒にみてみましょう。
「電波で見る宇宙」
講師紹介
西村淳(国立天文台 野辺山宇宙電波観測所:特任准教授)
自分で作った装置で知らない宇宙を観測する面白さに魅せられて、それからずっと、電波装置を作ったり観測したりしています。天文学との出会いは、大学院と、遅咲きでした。星間ガスを広い範囲で調べることで、星の生まれ方や銀河の中のガスの流れを調べています。
twitter: @nishimuraatsush
講演概要
皆さんは「電波」使っていますか?スマホはもちろん、色んなところで使っていますよね。そんな電波で宇宙を見るとどんな世界が見えるのでしょうか。そして、なんで私たちはこんなに大きな45m望遠鏡を作ったのでしょうか。を、お話しします。
「星の生まれるところ」
講師紹介
村瀬建(岐阜大学:研究員)
ピカピカの研究者1年目です。電波望遠鏡を使って「分子雲」と呼ばれているガスが寄せ集まってできる天体を研究しています。このような雲の中で星は生まれているので、星がこの分子雲にどんな影響を与えているのかも研究しています。
twitter: @Pom_univ_com
講演概要
太陽のように自分自身で輝く星はどのようなところで生まれているのでしょうか。これは電波天文学が始まって以来多くの研究者が取り組んでいる天文学の大きな研究課題です。宇宙とはどんなところなのか?星はどんなところで生まれているのか?をお話しします。
「いろいろな銀河」
「中質量ブラックホール」
講師紹介
金子美由起(慶應義塾大学大学院 理工学研究科 所属)
神奈川県出身。慶應義塾大学大学院理工各研究科修了(修士)。
野辺山 45 m 望遠鏡を含む複数の望遠鏡を用いて、天の川銀河の中心に発見した「おたまじゃくし」分子雲に関する研究成果を発表しました。
講演概要
我々が住む天の川銀河。その中心部には超巨大質量ブラックホールがあると考えられています。このようなブラックホールは比較的軽いブラックホールが合体・成長してできたと考えられていますが、形成過程に必要な「中質量ブラックホール」の確実な証拠は得られていません。
近年では、天の川銀河の中心部にある分子「雲」の運動に着目し、解析することで中質量ブラックホールを見つけるという手法が認められつつあります。本講演では、中心部に発見された非常に特徴的な「おたまじゃくし」分子雲に着目し、その運動から明らかになった結果をご紹介します。
「宇宙ジェットは宇宙のお掃除屋さん〜野辺山45m電波望遠鏡で探る宇宙ジェットと分子雲〜」
講師紹介
酒見はる香(鹿児島大学大学院天の川銀河研究センター プロジェクト研究員)
大学院時代に初めて宇宙ジェットの画像を見て「かっこいい!!!」と思い研究を開始。私たちの銀河系に存在するような小さな宇宙ジェットから、銀河と銀河の間の空間を渡るような大規模な宇宙ジェットまで幅広く興味を持ち電波観測をしている。特に宇宙ジェットが周辺環境にどのような影響を与えているのかに興味がある。
twitter: @sakemi_w50
講演概要
ブラックホールは周辺のありとあらゆるものを吸い込んでいると思われていますが、実は吸い込まれたものの一部は「宇宙ジェット」として吹き出し、周辺空間に広がっている「星間物質」にぶつかっています。特に、星の素となる星間物質である「分子雲」に宇宙ジェットがぶつかった時、宇宙ジェットは分子雲から星が誕生するのを手助けしているのか妨げているのか、はっきりしたことはわかっていません。私たちは、野辺山45m電波望遠鏡を用いて宇宙ジェットが分子雲にぶつかっている現場を観測し、その影響を詳しく調査しました。本講演ではその観測結果から明らかになった宇宙ジェットの働きについてご紹介します。
「大質量星の作り方」
講師紹介
河野樹人(名古屋市科学館 学芸員)
学生時代に45 m 電波望遠鏡を使って天の川の星形成領域の観測をしたことがきっかけで野辺山が好きになる。天の川銀河の分子雲広域観測プロジェクト「FUGIN」の研究で博士号取得後に名古屋市科学館の天文学芸員となる。現在は、プラネタリウムの生解説や番組制作を中心とした天文教育普及と学術研究の二刀流に奮闘中。
講演概要
夜空で星座を形作る星々は太陽と同じように自ら光り輝く星で「恒星」と呼ばれます。中でも太陽よりも10-20倍以上の重さを持つ大質量星は膨大なエネルギーを放出し、周囲の宇宙空間に大きな影響を与えるため天文学における重要な天体です。しかし、その形成過程は未だ謎に包まれており、世界中の研究者によって盛んに議論されています。私たちは大質量星が誕生しつつある「赤外線バブル」と呼ばれる綺麗なリング構造をした天体に注目して、その誕生メカニズムを探る研究を行ってきました。45 m 電波望遠鏡を使ったアンモニア分子の観測結果から明らかになった最新の研究成果を紹介します。
「AIが見た天の川」
講師紹介
藤田真司(東京大学 特任研究員)
学生時代に野辺山45m電波望遠鏡のレガシープロジェクト FUGIN (風神) に参加し研究を開始。天の川銀河内の分子雲及び星形成が専門。特に、分子雲同士の衝突という現象を定量的に理解することを目指している。データ解析のプログラミングに非常に長けており、そして何より猫が好き。
講演概要
我々の住む天の川銀河はどのような姿・形をしているのでしょうか。我々は内部に住んでいるため、外に出てそれを直接確認するためには、少なくとも1000光年は旅をしないといけないでしょう。しかし、全くヒントがないわけではありません。例えば、銀河の差動回転の性質によりドップラーシフトした電波のスペクトルを解析すれば、星間ガスの分布はある程度推測できます。ところが、この方法には「近遠問題 (Near-Far problem)」と呼ばれる問題が潜んでいます。この問題に、近年急速に発達している人工知能 (AI) を用いて立ち向かった研究結果を紹介します。
「棒渦巻銀河における星形成抑制現象」
講師紹介
前田郁弥(東京大学 天文学教育研究センター 日本学術振興会特別研究員)
京都大学大学院博士課程修了後、東京大学 天文学教育研究センターに移り、研究を進めている。学部生時代にアマチュア望遠鏡で銀河を見たのがきっかけで、銀河天文学に興味を持つ。院生時に野辺山45mを使った銀河の研究に参加して以来、電波を使った銀河の研究を行っている。
講演概要
銀河の中で星がどこでどのように誕生するのか、その過程を理解することは銀河の進化を理解する上で非常に重要です。星は分子ガスから誕生するので、銀河を観測すると、生まれたての星と分子ガスが隣接していることがわかります。ところが、棒渦巻銀河と呼ばれる中心に棒構造を持つ銀河では、その棒構造において、星の材料となる分子ガスのみが見られ、生まれたての星があまり見られないことが指摘されています。これは、棒構造では星形成活動が抑制されていることを示唆しています。しかし、抑制現象は棒渦巻銀河で普遍的に見られるのか?どの程度抑制しているのか?抑制している原因は何なのか?といった疑問は未解決でした。本講演では、これらの疑問に答えるため、野辺山45m望遠鏡などを使った研究結果を紹介します。
司会進行役紹介
愛知県生まれ。慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。博士(理学)。野辺山宇宙電波観測所特任研究員を経て2020年より現職。専門は天の川銀河(銀河系)中心。最近は特に、分子雲の運動を手がかりに"野良ブラックホール"を探し出す研究に力を入れている。子供の頃の夢は、たい焼き屋さんかたこ焼き屋さん。
研究室 web サイト
